自動車の衝突事故には2種類ある
自動車の事故で、一番多いのがフロントでの衝突事故です。
当然ですが、ほとんどの車は前進して走っていますので、
最も多い事故はフロントになります。
そのフロントの事故には、主に二つの衝突名がありまして、
因みにわき見や居眠り運転などで、真正面にぶつかることを
『 フルラップ衝突 』 といいます。
フルラップ衝突は意外と珍しく、
主に
『 オフセット衝突 』 と呼ばれる
ぶつかる寸前に運転手が回避行動をとり、
ハンドルを切って右前か左前にぶつかってしまう衝突が
ほとんどフロントの事故では多いです。
この写真はメーカーでのオフセット衝突のテストをしているものです。
お互いに右フロントを、ぶつけあっているものですが、
事故をした時の損傷が、すごいのが分かりますね。
こちらのオフセット衝突テストの画像は、
衝撃がどのあたりまで走るのかを確認するために
天井に印がついております。
結構衝撃の強さがわかりますね。
どの自動車メーカーでも衝突テストは、2001年の基準から、
時速64キロでノンブレーキの状態でぶつけて行います。
こちらの画像で注目すべき点は、赤丸の3か所が衝撃で
歪んでいるという点です。
最近の車は、衝撃を吸収しやすいので、あちらこちらが
変形いたしますので、そちらを注意しながら見極めることが大切です。
車のフロント部の修復歴について説明いたします
ではフロントの修復歴を少し説明しますね。
初めにこちらの図の9つの骨格やパネルを修理すると
修復歴有になります。
上記の図の
①フレーム(左右のサイドメンバー)
②フロントクロスメンバー
③フロントインサイドパネル
⑨ラジエーターコアサポート交換
(インパネと溶接されたモノ、ボルトで止められているものは
交換されても修復歴にはなりません。)がフロント部分の骨格です。
そして、この画像の損傷個所を図と照らし合わせて見てみましょう。
これはメルセデスベンツEクラスで、右フロントのオフセット
衝突事故をした車両です。
黄色の丸が、右サイドフロントインナーパネル(インパネ)で、
ぐしゃぐしゃです。
緑の丸が、ラジエーターコアサポートで、ここまで損傷が激しいと
間違いなく交換です。
コアサポートとインパネがとまっていた先端がちぎれてますね。
赤丸が、フロントクロスメンバーとフレーム(右サイドメンバー)のジョイント
部分です。 歪んでいるのがわかるかと思います。
3つの丸で囲っている部分は、どちらも損傷すると
『 修復歴有 』 に
なり事故車です。
フロントの事故は著しく走行に支障をきたすことがありますので、
結構注意が必要ですね。