独特のフォルムをもつMINIを設計した哲学とは
MINIというと今ではBMWの傘下で、お洒落で走りも楽しいクルマとして
非常に売れているクルマですね。
そんなMINIですが、元々は1959年にBMCが作り、
イギリスの衰退していく自動車工業界の中で、
製造と販売会社が何度も変わった複雑な事情がありますが、
40年以上に生産されたイギリスを
代表する名車でした。
イギリスの大衆車と思われがちですが、
当初はイギリスの上流階級やお洒落な文化人が
MINIの価値を見出して乗っていたそうです。
最小で最大の効果とは
その価値とは「最小にして最大の効果」というもので、
長さ3メートル前後、幅1.4メートル前後のという
非常にコンパクトなサイズの中で、
大人4人を乗せてしっかりと走らせることができるのです。
大人4人も乗るということで車体の80%近くを人が乗るスペースになり
残りの20%のスペースで動力を司るという設計が革新的なものでした。
見た目や内装の雰囲気などはの古典的ですが、
中身は革新的とは、いかにもイギリスらしい文化ですね。
行ったことはありませんが、映画や写真で見ると
ロンドンをはじめイギリスの町並みの雰囲気は
新旧が見事に調和していると思います。
紳士でありながら、ダイナミックなことをするのは
カチッとしたスーツで銃撃戦に挑む007が代表的ですね。
それにしても「最小で最大の効果」とは
誰もが求める哲学でもありますね。
高級車を乗り回すことができる人達が、
その哲学に惹かれ、普及していき
じわじわと、大衆車になっていったのですね。
車体の20%のスペースで司る動力性能は、
軽量コンパクトなボディと、それを支える足回りなどにより
優れた操作性と走りを実現してくれております。
MINIクーパーが登場してツーリングカーやモンテカルロラリーでの
活躍が目覚ましくその当時を知る人たちは
熱狂的なファンが多いですね。
BMWのMINIは本当にデザインも性能も良く素晴らしい作りです。
ただ、少し高級な大衆車だと思います。
「最小にして最大の効果」というものとはかけ離れて
しまったような気が僕はします。
時代の流れか、ドイツ資本と売れる為のマーケティングや
安全性などでMINIのコンセプトが変わったのでしょうね。
設計者の想いや哲学も、大衆を前にするマーケティングや戦略の前では
都合のいいものしか採用されないのかもしれませんね。